獣医療機器個人輸入の流れ

海外からの獣医医療機器を輸入する際には、いくつかのハードルがある。

代理店のフィーを大幅に省くことができ、規制がやたらに厳しいために高額になる日本にはない機器を使うことができるということは大きな利点である。獣医師免許を与えられている特権であるので、獣医師は大いに利用するべきである。

個人輸入というとても大変に思えてしまうが、実はそれほど難しくなく、難関は2つ、通関業務と薬監証明の取得である。。

通関は私は信頼のおけるお付き合いしている通関業者があるために、問題なく輸入できるしほぼ手間もいらない。

また薬監証明も輸入するものにより、届け出先が厚労省、農水省と異なりますが、それほど大きな差はありません。

厚労省に提出する場合には、1.輸入報告書の作成 2.商品説明書の作成 3.必要理由書の作成が必要です。

その他にB/L(船荷証券)、COMMERCIAL INVOICE 、獣医師免許の提出が必要です。

各書類のの作成には多少のコツが必要ですが、コツさえつかめばそれほどに難しいものではありません。

また輸出国からの発送から納入までの間に起きることが多いトラブルは

➀HS CODEの確認。無影灯の場合には2年前は94054だったが、直前に940549に変更になっており直前に大きくトラブった。特にコンテナ混載便の場合には厳重な確認が必要。直前に横浜税関に確認が必要。

②日本到着の日付が最終的にわからないために、予定日にはBIを通関業者に知らせ状況確認を適時行う

③フリーで保税倉庫におけるのが10日ほど。それ以降は無影灯の大きさだと1日あたり1000円くらいかかる。(計算式はこちら¥700 x 1.309M3 x 日数)輸入報告書に輸入年月日が必要なために、到着次第通関業者と記入する輸入年月日を相談。ここからなるはやで。

④B/Lにはインボイスナンバーが書いてないために(厚労省からはINVOICE NOが確認できることとある)INVOICEのほうにB/Lの番号を通関業者に記入してもらう(INVOICEの番号の下あたり)

④初めて行う場合には検査が必要になることが多い。ちなみにX線検査で4万円ほど

⑤通関料金は納入先の距離にもよるが100KG程度で5万円程度。

⑥入荷港は横浜一択。他の港は検査が厳しいので覚悟が必要。

⑦税関は17時まで、厚労省は15時までと問い合わせ可能な時間が出荷国とずれているために注意が必要。

⑧輸入報告書は2通提出するのを忘れずに!

薬監証明が取れるまで提出から約1週間。その後エックス線検査を終え、到着までさらに4日くらい。

無事に現地に到着して、設置工事自体は半日で完了。

総じてこれらの点にだけ注意して行えばよいが、それなりに大変なのでご相談ください。

2022.11.18追記

様式が一昨年より変わっているため注意。

https://kouseikyoku.mhlw.go.jp/kantoshinetsu/iji/yakkanhp-kaishu-2016-3.html

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この記事を書いた人

牛草貴博のアバター 牛草貴博 獣医師・博士(獣医学)

獣医師として臨床25年、40歳で博士号を取得しました。動物病院は横浜市中区、宮崎県宮崎市の二つの病院を経営しています。その間現在のイオンペット、動物再生医療技術研究組合、動物病院向けの12薬局、オーダーメイド腸内フローラフードの事業開発に携わってきました。また異業種の飲食のプロデュースをはじめとして現在はアタッシュドプレスルーム事業、ワーケーション施設の事業開発を行っています。食べることと鉄道を中心とした乗り物全般が趣味で最近はサーフィンやボディーボードなどを大学生以来再開しました。
もともと不動産が得意分野でしたが、株式、債券を中心とした金融全般も現在勉強中でいずれは自然に囲まれた中での3拠点生活を目標にしています。

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