9月の利尻島はヨーロッパを感じさせる風と風景だ。サハリンまでもすぐそこなのだと風で感じることが出来る。
食材から見た利尻島は昆布とウニの島。最上級の昆布は利尻と羅臼。その両方とも最高級のウニが取れる漁場である。最上級の昆布を食べるウニは同様に最上級であるから当然である。
仕事などで北海道に行くことが多くなり、時期がウニのシーズンに当たると二乗市場に出向き、塩水ウニを購入して自宅に送る事を覚えた。到着日を計算して酢飯を炊き、マグロでも少し用意して手巻き寿司にして食べる。今は100gで3000−4000円くらいだから、銀座で食べるウニの軍艦一貫分くらいでお腹いっぱいにウニの軍艦を堪能することができる。ミョウバンの臭いと味がしない塩水ウニは本当に美味しくて、ウニは塩水ウニしか食べられなくなってしまった。木箱に入ったウニは最近避けるようになってしまった。ミョウバンの独特の風味がその理由かと思う。なのでどの寿司屋に行っても積極的にウニを注文することは無くなった。
そんな塩水ウニの最高峰を利尻島で味わう機会を得た。最高のラーメン体験をしたお店の斜め前にその塩水ウニが食べられるお店はある。今はエゾムラサキウニのみの季節であるがバフンウニとは違ったさっぱりとした味は、先ほど旨味の塊であったラーメンの後には最適だろう。ということでその足でその店に向かう。ちなみにラーメン屋到着時にはそのお店は開店しており、ラーメン記帳前に今日のウニの状況を確認。市場のセリの結果で今日の販売の可否が決まるそうで10時くらいにはそれがわかるそう。我々も10時にお店に電話をして予約を行ったうえでラーメンをいただいた後、続けて訪問した。
そのお店の名前は米田商店。海産物商店である。様々な海産物を扱っており、ホタテやツブ貝の刺身などもあるが今回は生ウニだけに焦点を絞る。3人で伺ったのだが、塩水ウニはそれぞれ一人一枚づついただくことにした。価格は一枚2500円。札幌での価格を考えると3割ー4割引き。
お店の方にすぐその場で食べたい旨お願いすると快諾して下さり、イスとテーブル、醤油などを用意してくれ塩水ウニを一人一枚準備してくださった。
ちなみに町の食料品店でもあることから、サトウのご飯が目に入ったためにそちらも購入したらレンチンしてもらえるかお願してみるとこちらも快諾。ついでに近所の酒屋で買ってきた酒を持ち込んでもよいかも調子に乗って聞いてみるとこちらも快諾いただき、早速ビールと地酒を求めに走り角打ちパックが出来上がる。
これほどの贅沢が世の中に存在するのだろうか?
その後の利尻ふれあい温泉に行くまでの時間的余裕はかなりあり、また礼文島に向かうまでのフェリーの時間にもかなり余裕があるので腰を据えていただくことにする。
礼文島では自分の中のウニの美味しさ標準値が3段階くらい上がってしまう、不幸な経験をすることになる。実は翌日、礼文島でさらにその標準値は更新されてしまうのだが。。。。
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