首都圏の西の端。もうちょっとだけ行けば静岡県という場所に「飯田商店」というラーメン屋がある。説明など特に必要ない日本一のラーメン屋である。
その飯田商店は、現在はOMAKASEというアプリで火曜12:00から、その先1週間の予約を受け付けている。12:10には満席になってしまうので、そうそう簡単に食べることはできない。
たまたまご縁あって三度ほどこの予約の枠をいただいたために、実食でき感動を超えた経験をした。確かにこれは何としても食べたいという気持ちがよくわかる。
飯田商店は見ての通り外観は倉庫のようであり、決してイカした建物ではない。それもそのはず。実際にここはご実家の倉庫でそこを改造してお店にしたということだ。
予約の時間の少し前にお店に行くと、同じ枠の方々がぞろぞろとなんとなく集まってきている。みんな少し落ち着きなくソワソワと。
時間になると最近導入されたクレジットカードも使える券売機で食券を買う。旅に行く時と同じで、このメニューを選ぶ時が最高潮の高まりの時間だ。醤油ラーメンと、塩ラーメン又はつけ麺。
まあ味をどうこういうのは、下世話なのだけど、一言でいうと「旨味だけの固まり」。「旨味」の対語として「不味み」という定義をイナダシュンスケさんがよく話しているが、飯田のラーメンには不味みの成分が一切含まれていない。結婚式のようなラーメンである。旨味だけの食べ物って実はあまり美味しくなかったりするのだけど、飯田のラーメンはその難しい課題を乗り越えてくる。
塩、醤油、つけ麺。どれを選んでも良い。スキの一切ない旨味の塊を、火曜日の12時に挑戦する価値はある。
https://omakase.in/ja/r/ic136332
とはいえ旨味だけの塊は、毎日食べると流石に疲れてしまう。その普段使いとして同じ湯河原に「にこり」がある。同じ飯田さんが作っているラーメン店。ここは飯田直轄のセカンド店舗で、完璧に飯田さんがレシピを作っている。飯田にいけないときには是非こちらを。
その際には本店に寄って本店でしか買えない冷凍麺をお土産に買うことを忘れずに。
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